a poor excuse







 「コーヒー二つ ミルクは三つでお願いします 」

 「・・・流河 この前も思ったけど最初からカフェオレ頼めばいいじゃないか」

 「コーヒーにミルクを入れたのが好きなんです」

 「こだわりなのか?でもミルク三つも頼むなんて我侭な奴だな」

 「違いの分かる男と言ってください」

 「・・・・・・いや コーヒーはブラックで香りを楽しむのが通だろう?」

 「では 夜神君も通では無いということですね」

 「!! 僕はブラックで飲めるよ 」

 「しかし・・・ミルク入れてたじゃないですか 」

 「あれは・・テニスの後で・・・そういう気分だったんだ」

 「いいえ あなたはいつもコーヒーにはミルクひとつ入れてました」

 「!? 流河・・・どうして僕のコーヒーの飲み方を君が知ってるんだ?」

 「・・・実は一時期 夜神君を監視していたんです 仕事で」

 「じゃあ 僕の着替えとか寝てるところを見てたんだな!?」

 「ええ もちろんです 入浴中やトイレ中の夜神君も見ました」

 「〜〜〜〜〜この変態めっ!!!」

 「違います!! あれは仕事で・・」

 「しばらく流河とは口きかないから じゃ!」

 「!? 待ってください! 夜神君!!」
















 「今日は夜神様は?」

 「監視していたのがバレて喫茶店に置いてかれた」

 「そうですか」

 「ワタリ ライトのビデオ回してくれ」

 「かしこまりました どのシーンをご覧に?」

 「監視三日目の入浴シーンだ ちょうどいいアングルでライトがよく見える」

 「此方ですね それでは ごゆっくりお楽しみ下さい」









ライトを激怒させたLは、入手していたライトの映像を食い入るように眺めて自分を慰めた・・・。















「流河のヤツ トイレ中まで監視してたなんて・・・立派な人権侵害だ!!」

『ククッ』

「リューク・・・またリンゴ抜きにしてほしいのか?」

『!? そんなことしたら 逆立ちするぞ』

「勝手にすれば? どうせ僕以外には見えないんだし」

『・・・・・・ライト もう笑わないから・・・リンゴ!リンゴ!!』

「どうしようかな・・・」

『ライト〜〜〜』











リュークで憂さを晴らししていたライトは、
まさか自分の入浴シーンがLのオカズになっているとは知る由も無かった。



 


04.05.31