saliva
「おいっ 流河! 」
「何ですか 夜神君 」
「口から涎垂れてるよ」
「ああ そんなことですか 」
「そんなことって・・・みっともないだろう 」
「私は気にしません 」
「僕が気になるんだっ 」
「じゃあ 夜神君が拭いて下さい 」
「何言ってるんだ!? 自分で拭け 」
「夜神君が拭いてくださらないなら 私はこのままです」
「!! 流河 君は一体どんな育ち方をしてるんだ? 」
「それは言えません 気になりますか? 」
「流河は自分のことに無頓着過ぎるところがある 異常なくらいだ 」
「ワタリと居るとそうなりますよ 」
「ワタリさんのせいにするつもりか!?だいたい・・」
「そんなことより 私の涎 拭かなくていいんですか 」
「いいよ もう 僕はそろそろ帰らせてもらう 」
「・・・それは残念です 」
「今日は夜神様 お早いお帰りでしたね 」
「原因は私の涎だ 」
「よだれ・・・ですか お拭き致します 」
「いや 自分で拭く 」
「!? 」
「そこのティッシュを一枚取ってくれ 」
「かしこまりました 」
「・・・・・・これで明日会ったときにはライトに報告だ 」
「ご立派になられて・・・ワタリは嬉しゅう御座います 」
「夜神君 」
「流河 おはよう 」
「おはようございます 昨日の涎ですが・・ 」
「ああ ワタリさんが拭いてくれたのか? 」
「いえ あの後 自分で拭きました」
「!?・・・そうか 」
「褒めてください 」
「ははっ すごいな 流河 」
ぽふっ
ライトの手がLの頭に下り、軽く撫でた。
「今日も垂れたら 拭いて下さい 」
「それじゃ意味無いだろ! 」
「夜神君に拭いてもらえると思っていたのに・・・残念です 」
「・・そんなに落ち込まなくても ・・・わかった今日だけだからな!」
「はい お願いします 」
その日Lは何度も涎を垂らしては、ライトの手を煩わせた・・・。
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04.05.20