ここまで何かに執着するのは初めてのことで。

ただ、欲しかった。







the drug












キラ事件を餌にライトをホテルへ連れ込むことに成功したLは、
某高級イタリア製ソファの上でライトを組み敷いていた。


下着を着けたまま押さえられて達した屈辱からか、
顔を火照らせ、震えるライト。
その表情が自分の上に居る男を煽るとは知らないだろう。
脱力した下肢から、
Lは下着ごと剥き、抜け殻を放り投げる。
嫌がるライトを押さえつけ、


「これからですよ 夜神君」


言葉にひくりと口元を震わせて、
途端に腕をがむしゃらに振り回す子供を眺める。


「・・・僕をバカにしてるのかっ!!こんなことして・・・」
「この間はもっとすごいこともしたじゃないですか」
「!? 何のことだ? ・・あいにく身に覚えが無いな」
「・・・そう言うのなら、思い出してもらうまでです」


剥き出しの下肢に手を這わし、双丘の奥の部分を潤いの無い指でつつく。


「イタッ・・・流河 無理だ」
「何が? 何が無理なんです?」
「そこは排出器官であって・・・入れるところじゃない!」
「大丈夫です この間は入ったでしょう もっと太いものが」
「!?! あ あれは無理矢理 流河がっ」
「やっぱり・・・覚えてたんですね」
「!!」
「忘れたふりなどして・・いけない人だ・・・また薬を使ってほしいんですか?」
「あんなものっっもう盛らないって約束しただろう!!」
「夜神君が一方的に 二度と使うな と言っただけで 私は約束はしてません」
「・・・とにかく!今度あんな薬使ったら捜査協力しないからな!」
「それは困りますね まあ薬は諦めましょう」


すすっと流河の頭がずり下がり、指を侵入させようとしている部分に顔を近付け、
ぺちゃり
自然には潤わない部分を舌で濡らす。
ヒクヒクと誘うかのように蠢き出すソコに、舌を尖らせて侵入する。
ライトの動きを封じるため分身を左手で捕らえ、
右手で腿を持ち上げ足を開かせる。


「よせ・・・流河・・・汚いっ」
「キレイですよ 夜神君は」
「ダメだっ・・・そんなところ舐めるなっ・・・くっ」
「濡らしておかないと・・辛くなるのは夜神君ですよ?」
「!?」


潤いを施した部分に再び指を入れると、ソコはスムーズに受け入れた。
ライトの弱いところを擦ってやれば、
一度果てて力を失っていた前が力を取り戻していく。


「後ろだけで・・・反応していますね」
「うる・・・さいっ!! 流河が・・悪いんだっ そんなところ弄るから・・」
「私が悪いと言うなら それは 私にこんな行動をとらせる夜神君のせいです」
「僕に・・・責任転嫁・・・する気・か!?」
「いいえ きちんと最後まで責任は取ります」


増やしていった指を引き抜くと、忙しない動作でLは自分のものを取り出した。


「足を開いてください これじゃあ入りません」
「ふんっ 誰が開くもんか」
「・・・仕方ないですね」


どこまでも強気な口を利くライトの腰の下に、
ソファにあったクッションを敷く。
自然と浮きあがる下肢にライトが戸惑っている合間に
Lはライトの膝裏を持ち上げ、一気に足を開いた。


「なっ 流河っ! 離せっ!!」
「離しません 夜神君の言葉に従っていたら何も出来ませんから」
「っ――――――くっ!!」
「・・・息を吐いて まだ・・先端しか入ってませんよ」
「・・・・・はぁっ――――――っ!!!」



苦しさとせり上がる怯えに言われた通りにライトが息を吐き、体の緊張が緩んだ瞬間、
Lはライトを貫いた。


「どんな・・・感じですか?」
「くるし・・・・はっ・・・・抜けっ・・・ばか」


内心ムッとしたLは、ならばこれならどうだ と
思うさま突き上げたい衝動を我慢して、ライトの敏感な部分を擦りあげる。


「っ!? うっ・・・んっ・・・」
「やはり ココが弱いみたいですね 夜神君は」
「なに・・・? それ や・めろ・・・」
「嘘だから聞きません ・・体はこんなに素直なのに」


薬のない自然な状態でもソコは性感帯に変わりなく、
ゆるゆると内を刺激されたライトの分身は起ち上がり、露を滲ませ始めた。


「体がお・・かし・ぃ・・・いやだっ!」
「夜神君の体は ただ正直なだけです」
「違うっ!!・・・僕はこん・な・・・はぁっ・・」


自分のままならないところで勝手に反応する自身の体に、
ライトは戸惑いを隠せずにいる。
潤んだ瞳でLを睨みつけてばかりいたライトは、ふいに視線を虚空に彷徨わせた。


「!?! 僕を・・・見るなっ!!」
「 ? 」
「見るな・・・見ないで・・・くれ・」


両腕で自分の顔を覆ったライトの行動に、
まさか第三者でもいるのかと背後に眼を凝らすが、Lに死神の姿は見えはしない。
顔を紅潮させて震え出すライトの腕を、外そうとしてLが手を掛ける。


「夜神君 こっちを見てください」
「・・・・ぅっ・・・・」


眼をきつく瞑り、ひどく顔を見せるのを嫌がりだしたライトは必死にもがく。
苛立ちと焦燥感。
Lの中で、勝手な感情が立ち昇る。
腕を押さえつけ、強引に唇を合わす。


「んっ!・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」


口付けと前と中と。
追い上げられたライトは。


「うっ―――――――――んぁあっ!!!」


ソファの上で足を開かれたまま、達した。
その締め付けの強さに、Lは少し遅れてライトの中へと放った。



呆然として荒い息をつくライトに構わず、Lは再び中へ押し入り、自分の欲望が尽きるまで腰を振り続けた。





















朝方、腕の中で身じろいだライトの動きでLは目を覚ました。
物音に敏感なため少しの変化にも反応できるが、眠っている振りをする。
上体を起こしたライトの動きに合わせて、自然を装って腕を腰のあたりに下げる。
体を捻ってLの上に影を落としたライトはしばらくじっとLを見た後、
口の中で何か呟き始めた。


「・・・・・・・なあ リューク?」


最後の言葉だけかろうじて聞き取ったLは、
リュークとは誰なのか、何なのか、ライトに問い質してやりたい衝動を堪える。

もぞもぞと、さっきまで寝ていた位置にライトは収まり、
程なくして寝息を立て始めた。
腰まで下ろしていた腕をそっとライトの胸のあたりに回し、
穏やかに眠る顔を覗き見る。



私はお前といると、
心拍数は上がるし血圧は上がるし性欲は上昇しっ放しだというのに
安心しきったような顔で眠っている。


お前にとって私は睡眠薬代わりの男なのかもしれないが、
私にとってお前は精神安定剤とは逆に作用するモノに似ている。


次に起きたときにはあっさりこの腕の中から抜け出して、
私を振り返りもしないような子供なのに。




「ライト・・・」




一度も本人に呼び掛けたことのない名前を声に出してみる。
堰を切ったように生じる愛しさと込み上げる哀しみとの狭間で、
Lはただ、腕の中の温もりに縋った。
































『やっぱり 人間って面白ーー!!』



 


04.06.02